リアルな冒険を極限まで追求した「ウィザードリィ スキーマ」をプレイして~評価・レビューと感想
2015/11/28
ー「ダンジョンを潜るのは遊びではない。命を懸けて行うものだ。」
Wizardryシリーズを知っている方はいますか?今ではそれほど有名ではないですが、一時期世界で大人気となったゲームです。
今回紹介するゲームはWizardryシリーズのスマホ向け最新作、「ウィザードリィ スキーマ -Wizardry Schema-」です。
アップルストアの紹介画面ではあまり面白そうに思えなかったのですが、Wizardryという名前にひかれてとりあえず遊んでみたところ、想像以上に面白かったので特集記事にしました。
最近のソシャゲとは作りが異なる箇所がいくつもあり、はまる人ははまる、そんな作品となっています。
目次
「Wizardry Schema」のゲーム紹介
「Wizardry Schema」は最近の見かけないタイプのゲームなので、とりあえず簡単にどんなゲームなのかを紹介しよう。
それにはWizardryシリーズがどのようなゲームであったかを踏まえる必要がある。
Wizardryシリーズの特徴はリアルなダンジョン探索ができることで、ダンジョン内には罠が張り巡らされていることはもちろん、運が悪いと強い敵に出会って全滅と、とことんリアルさが追及されていた。
ほかにも、ダンジョンで拾ったアイテムは鑑定しなければどんなものかよくわからず、当然、一度死んだキャラクターは二度と復活できない。

未鑑定のアイテムは?マークがつく
このリアルなシステムによって本当にダンジョン探索をしているかのような気分が味わえ、Wizardryシリーズが世界中で大人気となった。
「Wizardry Schema」も当然、リアルさが追及されているが、スマホ向けの遊びやすさ追及のために多少緩和されている点もいくつかある。
例えば、キャラクターが一度死ぬと二度と復活しないというのは、スマホゲーでは現実的ではない。
だからと言って気軽に死ねることはなく、復活にはお金が大量にかかる上に失敗すればかなりレアなアイテムも必要となる。
また、「Wizardry Schema」では戦闘は自動的に行われるため、いわば放置ゲーになっている。
ただ、それでつまらないゲームになったということではなく、探索の様子は事細かに見ることができ、モンスター対策やダンジョン対策ができるようになっている。
気軽に本格的なダンジョン探索ができるようになったのだ。これについては後で具体的に説明する。

自分の作ったPTがダンジョンを探索
「Wizardry Schema」ならではの魅力、特徴
何度も言うように、「Wizardry Schema」は今までのソシャゲとは異なるタイプのゲームなので、当然このゲームならではの特徴がたくさんあります。
ここではそれらの特徴を「Wizardry Schema」のアピールポイントとともに紹介していきます。
放置ゲーだが本格的なダンジョン探索
「Wizardry Schema」は放置ゲーだ。ほとんどの放置ゲーは考えることがほとんどなく、クエストが失敗してもキャラクターが弱かったからと一本道だ。
しかし、このゲームは放置ゲーでありながらとても奥が深い作りとなっている。
まず、ダンジョン探索の様子がこと細かく見れるのだ。いつ何が起こったかが見れるのは当然のこと、起こったことの具体的な様子も知れるのだ。

ダンジョン探索の様子がリアルタイムで流れる
例えば、モンスターとの戦闘が起こればその戦闘の様子も細かく見れる。敵と味方のHPから、どんな攻撃やスキルを使って何ダメージを与えたかまで知ることができるのだ。
これによって、負けたときもどのような攻撃にやられたかがわかるので対策もできる。毒攻撃をしてくるモンスターが多いと分かれば、毒対策の装備をして挑むといった戦略性あるのだ。

戦闘の様子が詳しく見れる
宝箱を開ければ、どんなトラップが仕掛けられていたかから、きちんと解除できたかどうか、そして何を入手したかまでも詳しくわかる。
特定のトラップが多いようなら、それらのトラップ対策をしてから挑めばいい。
「Wizardry Schema」ではダンジョン探索を始める前にさまざまな細かい設定を行える。どんなアイテムを持っていくかを決めたり、さらにはダンジョン探索方針も設定できるのだ。
死んだときのデメリットが非常に大きいので、一人でもHPが半分以上になれば諦めるように設定すればめったなことでは死ななくなる。

ダンジョンの探索方針
このように、時間のない人でも気軽にできる放置ゲーだが、奥が深いシステムとなっている。
こだわりのキャラクター作成と育成
「Wizardry Schema」はWizardryシリーズの例にもれず、キャラクター作成も非常に凝っている。
職業選択だけではなく、遺伝的特性、ステータスの振り分けまで行うことができるため、自分好みのキャラクターが作成できる。
そして各ステータス項目ごとにランダムで決まる成長率というものもあり、これが高いとステータスの伸びが良いのだ。
君が作るキャラクターは必ず唯一無二のものとなるだろう。となれば当然、愛着がわく。

キャラクター作成。ステータス振り分けが悩ましい
作成したキャラクターの育成もこだわることができる。
「Wizardry Schema」には転職システムもあり、転職ではスキルを引き継ぎステータスもいくらか引き継がれるので、転職を繰り返すことでどんどん強くなることもできる。
最初は弱かったキャラクターでも長い間転職を繰り返し、育てていくことでかなり強いキャラクターになる。より愛着がわくだろう。
同時にいくつものPTが作れ、一つのPTは6人だ。ということは、同時にいくつものキャラクターを育てることができるのだ。
いろんな職業や遺伝的特性を持つキャラクターを作って育ててみよう。
最初は弱かったPTでもダンジョン探索を繰り返すたびにキャラクターが成長し、最終的には強いPTになれるかもしれない。

僕の作った自慢のPT。レンタルは他人のキャラ
また、キャラクターはガチャで手に入れることもできるが、自分で育てたキャラクターが強い場合もある。何より、愛着度が違う。
キャラクターによってはさまざまな特性があり、だからこそこだわりのあるキャラクターを作成することができる。

キャラクターの特性
トレジャーハントな装備システム
「Wizardry Schema」の装備は一般的なソシャゲによくあるようなガチャではない。装備はダンジョン探索で手に入るのだ。
手に入れた直後はどんな装備かわからないので鑑定する必要があるところもリアルだ。
そして、手に入れた装備は同じ名前のアイテムでも違う効果を持つものがあるのだ。
例えば、同じ○○ロッドという武器でも、魔法ダメージが増える効果がついているものもあれば、最大HPが増える効果がついているものもある。
そして、それら両方の効果がついているものもある。当然、何も効果がついていないものがほとんどだ。
中には、強力な固定効果を持つアイテムもあるという。
これらの効果は完全にランダムで決まるため、強い装備にレアな効果がついているアイテムを探すというトレジャーハント要素がある。

青い文字は特殊な効果があるアイテム
また、手に入れた装備に特殊な効果を付加することも当然可能だ。
強い装備を手に入れたが良い特殊効果がついていないものは、自分の好きな特殊効果がつくまでひたすらエンチャントをしよう。
そうすることで特殊効果を新しく付けたり、特殊効果の組み合わせをいじれるのだ。
ただ、一部のレアな特殊効果のある武器はダンジョンでしか手に入らない。
ちなみに、村を発展させたり(具体的なことは後述)いろんな種類のアイテムを売却することで、店にも強い装備が売られるようになる。

装備を強化したり特殊効果を付加できる
やりがいのあるやり込み要素
ソシャゲではよく、ガチャでキャラクターを手に入れてLvを上げていくだけなのにも関わらず、やり込み要素があるという言葉を使う。
これは断じてやり込みとは言えない。やり込み要素とはできることが多すぎてやりつくせないことをいう。
「Wizardry Schema」はまさにやり込み要素があるゲームといえる。
上で説明したように、キャラクターの転職と、トレジャーハントな装備システムだけで際限なく遊べるだろう。しかし、それら以外にもやり込み要素はあるのだ。
例えば、冒険拠点となる村を育てることも可能だ。冒険拠点となる村を育てることによって、同時に作れるPTの数が増えたり、戦闘にボーナスが発生したり、もらえる経験値やお金が増えたりといいことばかりだ。
ダンジョン探索を行い、手に入れたお金と資材で村を大きくする。自分が立派な冒険者になるにつれ、村も大きくなっていくだろう。

村の育成

設備を増やせばさまざまな特典がある
ほかにも、モンスター図鑑を埋める楽しさがある。「Wizardry Schema」では初めて出会ったモンスターは、それが一体どんなモンスターであるかさえもよくわからない。
戦闘画面でもよくわからにモンスターの立ち絵が赤いシルエットだけとなる。
しかし、何度もそのモンスターと出会い、戦闘を繰り返していくうちにそのモンスターについて詳しくなっていく。
どんな攻撃をしてきて、どんなスキルを使うのかと分かってくるのだ。それによって、与えるダメージが増えたり、敵のダメージが少なくなったりと戦闘も有利になる。
モンスターについて知ることも冒険の醍醐味だ。

モンスター図鑑。%が一定値を超えるたびに戦闘が有利になる
冒険を盛り上げてくれる細かい設定
「Wizardry Schema」はリアルさを追求している。そのため、冒険がより臨場感のあるものになるよう設定も細かい。
ダンジョン探索には小説のようなストーリーがあり、自分が主人公になった気分でダンジョン探索ができる。

冒険を盛り上げるストーリー
またダンジョンごとにそのダンジョンの説明もあるため、より冒険気分が味わえる。

ダンジョンの説明
ほかにも、モンスターの説明が非常に詳しい。モンスター図鑑を読むだけでも楽しく、モンスターについての知識があれば冒険もより楽しいものとなる。

モンスターについての説明
「Wizardry Schema」はもはや単なるゲームではなく、一つの世界を作り上げている。それによって冒険がより臨場感のあるものとなっている。
わけもなくモンスターが現れ、ただただ倒していくだけのソシャゲとは異なるのだ。
なのでぜひ、ストーリーを読み飛ばさずにじっくりと呼んでほしい。冒険がより楽しくなるだろう。
まとめ
当初はこんなに長い記事にする予定はなかったのですが、「Wizardry Schema」の魅力を最大限伝えようとした結果、予想よりもだいぶ長くなってしまいました。
全ての要素が冒険をよりリアルなものへとしていますよね。
心躍るような本格的な冒険がしたい方はぜひ、「Wizardry Schema」をプレイしてみてください。

XZ

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