【最近読んだWeb小説】~硬派なダンジョン探索小説、他~
2016/04/07
Web小説の時代が来ているのかもしれません。
現在、「この世界に祝福を!」というアニメが大人気ですが、実はこれも元をたどればWeb小説でした。
残念ながら今では削除されてるため読むことはできませんが、当時から大きな人気を博しており、アニメ化されるのも納得です。
今年は「リゼロ」もアニメ化されるようですし、今後のアニメはWeb小説が主体となるかもしれせんね。
さて、この記事では「小説を読もう」で僕が読んだWeb小説を面白いかどうかにかかわらず全てを紹介します。
手っ取り早く面白いWeb小説をお探しの方はおすすめWeb小説のカテゴリをご覧ください。
ちなみにかなり辛口レビューですのでご注意ください。
目次
「成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです」を読んで、評価・感想
俺、一之丞は就職100連敗、さらに記録更新中の無職だった。
面接に向かう途中、トラック事故に巻き込まれ、あえなく死亡。
そして、女神から常人よりも400倍のスピードで成長する能力を授かり、まるでゲームのような異世界へ。
だけれども、無職のままだと成長しても強くなれないことを知り、転職を目指した俺だったが、何の因果か無職の凄さを知る。
成長チートと無職チートで異世界を駆け上がる、ハローワークから有害図書認定されること間違いなしの冒険譚、ここに開幕。
主人公は事故で死んでしまいますが、運よく異世界転移をすることになります。
それも食い違いによって異なる神様から別々のチート能力をもらうという幸運っぷり。
1つでさえ強くなるチート能力が、それも2つ。主人公最強もここに極まれりといったところでしょうか。
正直、よくあるような主人公最強ものです。レベルがあり、スキルがある。主人公は他人よりも成長が早いために最強。
最強なのは別にいいのですが、主人公があまりにも強すぎるために、物語に危機感や緊張感がありません。
特に序盤はあまりにもほのぼのとしすぎており、読み続けられるだけのモチベーションが保ちにくいですね。
この先一体どうなるんだろう・・・?と気になってしまうような展開がないのです。簡単に言えばカタルシスがないということ。
もっと、胸を滾らせるような、そういった描写、演出があればと思ってしまいます。
だからこその「ライト」ノベルなのでしょう。
また、情景描写や心理描写があまりないのも文章を軽く感じさせます。
ただ、文章の軽さは完全に個人の好みによるものなので、何か軽めに読めるものをお探しの方は読んでみてはいかがでしょうか。
「成長チートでなんでもできるようになったが、無職だけは辞められないようです」 小説を読もう
「戦慄の魔術師と五帝獣」を読んで、評価・感想
――戦慄の魔術師。
圧倒的な魔力量、天才的な魔力操作……同年代をはるかに凌ぐ少年、フェイ=ボネットを、大人達は畏怖と敬意を表してそう呼んだ。
しかし、フェイは大人たちの期待に反し精霊契約に失敗する。
フェイは家を追放され殺されかける。
彼が精霊契約に失敗した本当の理由も知らずに……。
瀕死の彼を助けた女性ラナ=ディルクとの生活の中で、彼は精霊最強と謳われる五帝獣と契約する。
そして今、彼が精霊学校に入学した時から……運命の歯車は再び動き出す……。
これぞライトノベルの王道!と言わせるようなあらすじ。
あらすじを読むだけで主人公の波乱万丈な人生、しいては起伏に富んだ物語を予感させます。
落ちこぼれが、努力の果てに返り咲く。僕はこういった展開の小説が大好きです。
序盤から主人公が追いつめられます。それも、あと一歩のところで死んでしまいそうになるほど。
しかし、彼は強くなる。それをもって、バカにしてきた人を見返してやるのだ!と、きたる時を楽しみにしつつ読み続けられる。
文章に関していえば、情景描写、心理描写もされているのですが、どこか物足りない。
もうちょっと深く踏み込んで描写できていれば確実に化けたはず!
ただ、作者も話している通り、文章に関しては書籍版で大幅に改稿されているようです。
ということは書籍版は間違いなく名作のはず。
「家の納屋にダンジョンがある ―God in the abyss of despair―」を読んで、評価・感想
行商人の息子として生まれ、事故で両親が死に、預けられた先の老爺に育てられたキースは老爺の遺品を整理していたとき、納屋の下にダンジョンを発見する。
そこは夢幻迷宮と称され、邪神が封印されている幻のダンジョン。だが無学の農民であるキースには関係のないこと。
生活苦から手に持つ鍬を剣に変え、キースはダンジョンの奥を目指すのであった。
硬派なダンジョン探索小説。率直に感じたのはそれでした。
異世界でありながら、とてもゲームに近い世界で主人公がダンジョンに挑戦します。
その理由が食べるものを探すためというのが面白いのですが、理由はとにかくダンジョン探索はとても本格的です。
気や頸といった技術を駆使しながら出現するデーモンらを倒しながらより深く潜っていく。
設定がとても凝っているのが特徴で、それゆえに臨場感が味わえます。
思いついたままに書いているわけではなく、きちんと世界観を設定した上で物語を書いているのでしょう。
ただ、いろいろな登場人物によるやり取りなど、もうちょっと物語性を持たせてある方が僕は好きですね。
しかし、ダンジョン探索小説としては一級品でしょう。まるでゲームの世界を体験しているかのようですから。
本格的なダンジョン探索小説をお求めの方にはおすすめできる作品です。
「家の納屋にダンジョンがある ―God in the abyss of despair―」 小説を読もう
最近読んだおすすめWeb小説
最近読んだWeb小説の中で間違いなく万人におすすめできるWeb小説を紹介します。
文章力が高いことはもちろんのことで、それ以上にその作品ならではの魅力が詰まっています。
要は、絶対面白いから一度は読んでおくべき!ということです。
今回のWeb小説は、小説家になろうの中でも異色を放つ作品です。
翻弄され、翻弄する「ペテン師は異世界で静かに暮らしたい」を読んで、評価・感想
おそらく、今後ともこのような作品は生まれないだろうと思ってしまうほど、その中身は独特。
読みながら何度驚愕させられたことか。
まさか!最初からそれが狙いだったのか!?と主人公に何度も翻弄されてしまう。
ぜひ、ご一読を。
まとめ
最近更新が少なくて本当に申し訳ありません。
今月に卒論発表会があり、そのため卒業論文のほうが凄まじいほど立て込んでいるんです。
時間を作れたとしても、小説を読む時間に回してしまうので、ブログを更新する時間が・・・
まあ、その分紹介したい小説が沢山出来ましたので、お楽しみを。

XZ

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