【最近読んだWeb小説】~無双で敵を倒すだけが最強じゃない~
紹介が間に合わない!
現在15作品ほどまとめ記事にしたい小説がたまってます。
最近読んだWeb小説では、僕が小説を読もうから読んだ小説を、良し悪しに関わらず全てを紹介しています。
当然、面白い小説もあればつまらない小説もあり、かなり辛口レビューですのでお気を付けください。
目次
「ゴブリン、頑張って生きる。」を読んで、評価・感想
目が覚めたらゴブリンの赤ん坊になっていた。しかもステータスはオール1。攻撃に使えるスキルもない。しかし、そんなゴブリンはありふれた物から伝説級の物を作るスキルが自身にあることを知る。いかにこのスキルを活かして最弱ステータスでも異世界を生き抜くか。悩み奮闘するゴブリンの物語です。
あらすじ通り、最弱の生物であるゴブリンに生まれ変わるお話です。
最弱から始まり、いくつもの困難をへて最強を目指す物語は読みごたえがあっていいですよね。
主人公がいかに困難へと立ち向かっていくか、そしてどのように成長していくのか、そういったいわゆるカタルシスがこそが小説の醍醐味といえます。
しかし、残念ながらこの作品ではそれを感じることはできません。
まず、文章力が高くありません。説明文、情景描写、感情描写どれもあまりありません。
そもそも主人公の話し方の語尾ぐらいは統一してほしいです。話し方が突然変わったりするなんて読み手が困惑してしまいます。
ひどい言い方ですが、小説というよりゴブリンが主人公のゲームを実況しているのかなと思うような文章です。
もう一つ気になった点は、困難の描写が軽すぎる点です。
こういった小説は逆境に立ち向かうのが売りなので、困難が大きければ大きいほどカタルシスが大きい。
しかし感情描写などがほとんどないため、困難が困難らしく見えないのです。
ただ、その分非常に読みやすいですね。1文も長くて20文字程度。
軽くて読みやすい小説をお求めの方はどうぞ。
「転生者は創造神」を読んで、評価・感想
異才と呼ばれた加納善一は、その生涯を遂げようとしていた。
悔いはない、と思っていた。だが、一つ、しこりが残ることがあった。
失った彼女はもう戻ってこない。そう諦めた。
そして死後――善一は思わぬ再会を果たす。
ならば彼女のために、やれることをやろう、そう決意した善一は、時にはマイペースに、時には省みずに、捨てられた世界を守ろうと決意して、転生する――。……創造神の半身である力と、神から与えられた過剰な力に振り回されながら。
はじめに一つ言っておくことがあります。
主人公は凡人ではありません。むしろその全くの逆で、人智を超えた存在ともいえます。
生まれた時から、未来の知識を持っていた主人公はそれを用いて現世で無双します。
そういう点ではあまりないタイプの小説ですね。
しかし、そのため主人公に感情移入しにくい。
アインシュタインやニュートンのようなすさまじい人物に対して親近感や共感を抱くことはないでしょう。
むしろ、自分とは全く異なる生き物に見えるかもしれません。
この小説の主人公はまさにそういったタイプで、共感を得にくいのです。
にも関わらず、序盤からいきなりシリアスな話から始まります。
共感できないにも関わらず、シリアスな話をされても読者は戸惑うだけです。
全く知らない映画やドラマのシリアスシーンだけ見てもなんとも思いませんよね。
まったく心に響かないところか、むしろ話に置いてけぼりされていると感じます。
今後の展開的に面白くなるかもしれませんが、残念ながら僕は序盤で読むのをやめてしまいました。
文章にひねりや魅力があるのならともかく、そういったわけでもありません。
まあ、総評すれば「小説を読もう」でよくあるようなWeb小説ですね。
「聖女の回復魔法がどう見ても俺の劣化版な件について。」を読んで、評価・感想
昔、回復魔法を見てすっかり魅了されてしまった俺。しかし教えてもらうには多大な寄付金が必要になる。一般家庭の俺じゃどう背伸びしてもそんな金は出せない。ってことで独学で勉強しました、それはもう必死に。でもそろそろ独学では限界だと感じ始めた頃、聖女様が慈善活動か何かで回復魔法を使っているのを見ることができた。――――え、今のってヒール、だよな?それをたかが数回使っただけで息を荒くしてるとか、しかも治り悪すぎだろ!じょ、冗談だろ――――?
回復魔法を人知れず極めてしまった少年のお話。
主人公最強無双モノが流行っている今だからこそ、ちょっと変わったアプローチで面白いですね。
力を振りかざすだけが最強モノの面白さではないということを教えてくれる作品でもあります。
ただ、残念ながら文章力が高くはありません。
まず、全体的に文章が軽い。軽いというのはキャラの口調もそうですが、特に地の文が軽いです。
説明文や情景描写がかなり少なく、おかげでどういった場面なのか具体的に思い浮かべることができません。
場面転換も急に行われる上に、説明文もないのでどういった状況なのかもよくわからないことがあります。
せめて新しい登場人物の登場時ぐらいにはその人物の描写ぐらいはして欲しかったですね。
かなり読み進めないとその人物の性別すら分からない時もありました。
このように文章力はそれほどありませんが、物語の設定はとても興味深いので興味ある方は読んでみるといいでしょう。
「聖女の回復魔法がどう見ても俺の劣化版な件について。」 小説を読もう
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このWeb・ネット小説がすごい!『小説を読もう』のおすすめ長編小説ランキングBEST36
僕が6年間かけて今まで読んできたWeb小説の集大成といえるものです。
順位だけでなく、それぞれの作品紹介や、素晴らしい点も紹介しているので必ずお気に入りの作品が見つかるはず。
ぜひご一読ください。
まとめ
辛口レビューでごめんなさい。
ただ、Web小説ってまさに玉石混交のような状態です。
目玉が飛び出るぐらい素晴らしい小説もあれば、小説としての体をなしていない小説もあります。
それらを比較しあうわけですから、差が大きいぶんどうしても辛口となってしまいます。

XZ

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