【最近読んだWeb小説】~新感覚ヒロインーゲロ子~
2015/10/13
最近読んだWeb小説で、わざわざ単独に紹介するほどでないものを評価します。
単独で紹介しないことからもわかると思いますが、ぶっちゃけかなり辛口レビューです。
読んでいて面白いと思った方には申し訳ないのですが、まあ、人の考え方もそれぞれなので、僕のような考え方を持つ人もいると思って大目に見てくださると嬉しいです。
目次
「鑑定能力で調合師になります」の評価・レビューと感想
火事で死にかけた時に神様を名乗る少女に白い空間に飛ばされた。
どうやら、強制的に異世界転移させられるらしいが、その際にチート能力を一つくれるらしい。
飛ばされる世界にステータスがあると思い込んでいた俺は相手の能力を知ることの出来る『ステータス鑑定』を貰うが、飛ばされた先はステータスのない世界だった。
飛ばされた先でたまたま物に鑑定をしてみた所、ちょっとした説明文付きで表示され、調合出来る物は必要材料まで表示されることがわかる。
鑑定の能力を駆使して、飛ばされた異世界で平穏な調合生活を目指す。
あらすじから内容が大体わかると思いますが、まあよくある異世界転移にちょっと変わったチートをもらった主人公の話です。
調合師を目指していくそうですが、目指す前に読むのをやめてしまったのでほんとに目指せたかはわかりません。
設定としては単なる主人公最強モノではないという点で、なかなか心をくすぐられたのですが、それ以上に文章力が物足りない。
別に文章力がないわけでなく、Web小説によくあるような起こる出来事を淡々と述べているような文章で主人公の細かい心理描写などがほとんどない。
また心理描写がされていても、不自然なところが多々ある。例えば、いきなり死んでしまって家族と別れてしまったにもかかわらず、軽くスルーした場面は現実的ではないと思いました。
それに加えて物語にメリハリがなく、最初から淡々と進んでいるために読み続けると次第に眠くなってしまいます。
「異世界で武器の買い取り始めました~伊勢崎ウェポンディーラーズ~」の評価・レビューと感想
ファンタジーRPGのあるある。新品で買うと1800Gもした「はがねのつるぎ」が道具屋に売ると何故か一律半額の900G。ゲームによっては3分の1、10分の1になってしまう冒険者泣かせのものもある。そして買い取られた武器は一体どうなっているのか?中古品を販売しているお店は一店もない。(笑)
伊勢崎右京はブランド品買い取り店に務める青年。ある時、客の持ち込んだ宝石を鑑定中にその不思議な力で異世界に飛ばされてしまった。
飛ばされた世界はまるでファンタジーRPGのような世界。そこでは武器、アイテムは一律100分の1という値段で買い叩かれていた。右京は得意の鑑定能力を使って、武器の買取ショップ「伊勢崎ウェポンディーラーズ」を始める。相棒の使い魔「ゲロ子」と共に適正な値段で冒険者から武器を買取り、それに付加価値を付けて高く売って儲ける商売を始めたのだ。
老戦士、貧乏な神官見習いの娘、ハーフエルフ娘とちょっと訳ありの客と関わりながら、異世界に飛ばされた普通の青年が武器&アイテムの買取ショップを始めて商売繁盛する物語。
こちらもちょっと変わったあらすじが魅力の作品です。最近ありふれている世界最強モノ読みすぎたせいか、世界最強でないだけで読んで見ようと思うようになりました。
物語は転生した後、商売の軌道が乗ってきた時から話が始まります。
文章力はなかなかなもので、読んでいて飽きを感じさせません。登場人物もそこそこ魅力的で、会話のやり取りでにやりとしてしまう場面もしばしばあります。
語尾に「ゲロ」とつけて話す子がいるのですが、その子のキャラ立ちがしっかりとしているため、とてもかわいらしく思えます。
舞台設定もしっかりとしており、ありきたりな話でもないため新鮮な気持ちで読むことができるのもいいですね。
ただ、下ネタが少々多いため、人によっては不快な気持ちになるかもしれないところが残念ですね。
異世界で武器の買い取り始めました~伊勢崎ウェポンディーラーズ~
「変わらぬモノ <きらめきのゴーレム>」の評価・レビューと感想
主人公は不幸な事故に巻き込まれ、突然、自分の状態もわからず、動くこともできない状態に陥った。ただ思考することはできる。主人公がひたすら瞑想を続ける中で、突然頭に声が響いてきた。驚きつつも、それは悟りを開いたことを告げていた。ついに動き出す主人公。メタルゴーレムとなって世界中を駆け巡る!
異世界転移で主人公がゴーレムとなる話です。メタルゴーレムという、いかにも強そうな名前から主人公最強モノなんでしょうね。
主人公最強モノは別に嫌いじゃありません、むしろ爽快感があって好きなのですが、主人公が最強に至るまでの経緯がしっかりと描かれているという前提があってこそです。
特に理由もなくいきなり主人公が最強になるものは、いかにもご都合主義すぎて嫌いです。
この作品では、主人公がひたすら瞑想を行うことで、ついに悟りを開くという、そこに大きな苦難や逆境があるんだろうなという期待を抱いて読み始めたのですが・・・
瞑想は1行ほどで終わりました。頼むよ!瞑想なんだから1行で終わらないで欲しい!
結局これじゃあ、特に困難なく主人公が最強になる物語と変わりません。
ちなみに語り手は主人公なのですが、地の文がすごい軽く、主人公が考えたことを垂れ流しているだけと言えるような文章です。
最近の特集記事
最近読んだWeb小説の中でも特に面白かったものは、別途特集記事を組んで紹介してあります。
今回は「にわにはにわにわとりが」というなんともふざけたタイトルの作品ですが、その面白さは疑いようがありません。
気になる方はぜひ特集記事の方も読んでみてください。
地の文でもニヤニヤが止まらない!「にわにはにわにわとりが」を読んで、評価、感想など
まとめ
読んでないくせに偉そうなことを言うな!という声が聞こえそうなほど、我ながら酷評だと思います。
しかし、Web小説の中には批判が一切できないほど素晴らしく描かれている小説があることもまた事実です。
言い方は悪いかもしれませんが、そういった小説と比較してしまうと、差が大きければ大きいほど評価が下がってしまうのです。
ただ、どんな小説でも必ず良い所はあると思っていますので、できるだけそこを紹介できればと思っています。

XZ

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