ぼくのあしあと

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【考察】叫び声だけでコーヒー一杯を温めるのには1年7ヶ月もかかるらしい

      2015/11/28

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さて、海外のサイトをめぐっていると面白い記事を発見しました。

「人間の叫び声だけでコーヒー1杯を温めるには」という何ともあほらしい(褒め言葉)内容でした。

どうして叫び声でコーヒーを温めようとするんだというツッコミは置いといて、面白そうなのでこの記事でもそれを検証してみました。

理科が得意でない人にもわかりやすく伝わるように心がけて書いています。

雑学にもなりはしないですが、テーマ自体は結構心惹かれるものがあります。知っておけば友達に自慢できるかもしれませんね。

「へぇ~」で終わりそうですが。

声で物が温まるのか?

そもそも声だけでコーヒーを温めることって可能なのでしょうか?

私たちの一般生活で考えてみても声だけで何かを温めたという記憶はありませんよね。

声で熱い気持ちはぶつけられても、熱量そのものが伝わることはない。

と思っているようでしたらその認識を今から変えて見せましょう。

声で空気を振動させる

皆さん、中学でならった理科を覚えていますでしょうか。そこでは音が波でできていることを学んだはずです。

空気を振動させることで音が発生しているわけです。

僕たちが音を聞こえるのも、振動した空気を鼓膜で感知して脳で音へと変換しているからにほかなりません。

つまり、僕たちは声を出すことで空気を振動させています。この振動がキーワードとなるのです。

温度は粒子の振動だ

次は高校の物理を思い出してください。そもそも温度とは何かを覚えていますでしょうか。

温度とは、物質を構成している粒子(つぶつぶ)が振動することで発生しているものです。

目ではとらえきれないほど細かい振動なので日常生活で気が付くことはありませんが、すべての物質は粒子単位で見ていくと必ず振動しています。

そう、ぶるぶるぶるぶる震えているのです。そして振動が早ければ早いほど高温です。

例えば、机だって振動していますし、氷だって冷たいですが多少は振動しています。

振動が完全に止まるということはそれ以上温度が低くなれない状態を表し、それが絶対零度といいましたよね。

詳しいことは高校物理を復習してもらうとして、とにかくすべての物質は粒子単位で振動しているのです。

声で物質を振動させる=温度が上がる

上二つを踏まえると、声を出すことによって空気が振動し、振動した空気が伝わって物質を振動させることで温度を上げられそうです。

声でものを温めると一見無茶そうなことでも、細かく考えていけば何となくできそうな気がしてきましたね。

途方もないほど頑張らなければならないとしても決して不可能ではない。そこがポイントです。

なんだかできそうな気がしてきたぞ!

なんだかできそうな気がしてきたぞ!

でも実際いくら叫んでも温まる気はしない

ここまでで、実際に声で物を温めることができそうなことがわかりました。でも、実際僕たちがいくら叫んだところで物が温まる気はしませんよね。

それはなぜかといいますと、温めているそばから同時に冷めているからです。

なんで冷めているかだって?空気の温度よりも高くなったからです。

冬に温かいお茶を置いておくとどんどん温度が下がっていきますよね。

それと同じで、せっかく声で物質の温度を上げたところで気温よりも高くなった瞬間に冷められてしまいます。

なので、ここからは空気や他のものによって邪魔されない前提で計算をしていきます。

実際どれだけの声が必要なのか

やっと計算の話に入れます。といってもどうやって計算するかも難しい話ですね。

コーヒー1杯温めるのに必要なエネルギー

一般的に状態の変化を考えるときには、仕事量ジュールを使います。高校物理で散々お世話になりましたよね。

例えば、小さなリンゴ(1N)を1メートル持ち上げたときの仕事量は1Jでした。覚えていますか。

上の例に限らず、状態の変化に関するすべてでジュールが使えます。エネルギーを表しているとも言えます。

なので、コーヒーを温めるのに必要なエネルギーをまずは考えましょう。

1グラムの水を1度上げるのには4.2kジュール(1カロリー)の熱量が必要と言われています。

コーヒー1杯を250グラムとして、25度から75度まで温度を上げるのに必要なエネルギーは、

0.25×4200×(75 – 25) = 52000 ジュールとなります。

つまり52000ジュールあれば、コーヒーを温めることができるというわけです。

どれだけの叫び声が必要なのか

次に、52000ジュールを出すためにはどれだけの声が必要なのかを考えてみましょう。

ここで登場するのが仕事率(ワット)です。これは皆さんもよく聞いたことがあると思います。

仕事率は1秒間にどれだけの仕事をできるかを表したもので、電気器具とかでよく用いられていますよね。

一般的に人間の叫び声は80dB(デシベル)と言われています。そしてこれは0.001ワットに相当するそうです。

実は1秒間に1ワットの仕事を行ったときが1ジュールと定義されています。

これはエネルギー=時間×仕事率という式を表しています。

つまり上の式に、コーヒー一杯に必要なエネルギー52000と、叫び声の仕事率0.001ワットを代入して計算すると時間が得られます。

時間=52000000秒となりました。

コーヒー1杯を温めるのに必要な時間は、52000000秒。

52000000秒は、

14444時間26分40秒であり、

601日20時間26分40秒であり、

1年7ヶ月26日20時間26分40秒になります。

おおぉ・・・途方もない。コーヒー1杯熱するのに2年ほどもかかってしまうのか。

叫び声ではなく通常の声だとどうなるのか

人間の通常の声は40dBだと言われています。叫び声のちょうど半分ですね。

しかしだからといって2倍の時間がかかるというわけではありません。40dBと80dBとは仕事率が桁違いなのです。

1dBと100dBの仕事率を比べると100倍違うように思われるでしょうが、全然違います。

100dBのほうが1dBよりも仕事率が1012倍も大きいのです。数字にすると1000000000000倍。

なので通常の声だと一生を使ったとしてもコーヒー1杯熱することはできないでしょう。

まとめ

どうでしたか?楽しんでもらえたのなら何よりです。

そもそも叫び声でコーヒーを温めるという発想自体、言われるまで思いつきもしませんでした。

世の中には変なことを考える人もいるもんですね。え?もちろん褒め言葉ですよ。

需要がありそうでしたら、世界中の全員が一斉に叫んだ時に、地球上の気温が何度上がるかも書いてみようと思います。

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XZ

ゲームとWeb小説が何よりも好き。自分の趣味を共有、共感できたらと思いブログをはじめた。

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