ぼくのあしあと

ゲームやネット小説など、日々興味や関心をもったことを綴る

もどかしくも甘酸っぱい。「月と雫のあいだ」を読んで~評価、感想など

      2015/10/23

おすすめWeb小説

ー「好きな子に笑いかけられただけでその日が幸せになる」

昨日、小説家になろうで面白い小説を見つけたせいで、朝の5時まで読み続けてしまいました。

続きが気になって気になって仕方かがなく、もうすぐ読み終わると思うと悲しささえ感じてしまう。

僕はこの小説に恋をしてしまったのだろうか。

さて、今回紹介する小説は小説家になろうでは珍しいラブコメです。

「なぁんだ、ラブコメは興味ないからいいや」と思った人、ちょっと待って下さい。

とりあえず騙されたと思って10分ほどでも読んでみてください。

「月と雫のあいだ」の小説情報

あらすじ

幼なじみの上月麻友は横暴で意地悪で本当に可愛くないやつだが、見た目だけなら学年トップクラスになれてしまうような、非常に面倒くさいやつだ。しかも一人暮らしの俺に飯までつくってくれるからタチが悪い。
そんなある日、俺は恋をした。出席番号二十番。天才フルート奏者の妹原雫に。
好きな子をゲットするためには、その友達を経由した方がいいらしい。ということで妹原の友達になっていた上月に相談をもちかけたら、なぜか急に怒りだして……!?
――ほんわか&少しシリアスな学園恋愛コメディ!

あらすじだけでもちょっと惹かれませんか?

ラブコメといえば、主人公の周りの女の子がどんどん主人公のことを好きになって、最終的にはハーレムみたいになるというのが多いですが、「月と雫のあいだ」は違います。

もっと硬派で純情なラブストーリーなのです。主人公は好きになった女の子に対して必死にアピールするのですが、その気持になかなか気付いてもらえない。

そして主人公のことが好きな幼馴染は、自分の気持ちを必死に隠しながらも主人公の恋愛に協力していくのですが、主人公はそのことには気付かない。

この複雑な関係が丁寧な描写で描かれており、青春時代のもどかしい思いがこれでもかというほどぎっしりと詰まった作品です。

誰だって高校性の時に体験したような甘酸っぱい思いを、この小説は思い出させてくれるのです。

文字数

40万文字弱。文庫本で3冊ぐらいでしょうか。

なかなか読み応えがある作品でありながら、読み始めると止まらないためふと気がつけば気が付けば読み終わっています。

 

「月と雫のあいだ」の魅力

あらすじのところでも軽く触れたのですが、最近の小説家になろうではほとんど見ないジャンルです。

ラブコメは文章力がものをいうので、書くのがとても難しいこともそうなのですが、それ以上に少年少女たちの揺れ動く心の有様を表現しにくいからです。

しかし、「月と雫のあいだ」は違います。まず、主人公に非常に共感できます。

高校生の頃に誰だって体験した甘酸っぱい思い出を、もう一度蘇らせてくれるのです。

「好きな子に話しかけられるとちょっとテンパってしまう・・・」

「ふと気が付くと目で追ってしまう、でも気付かれたくないのですぐに目をそらす」

「月と雫のあいだ」の文章からは純情な男子高校生の有様がひしひしと伝わってきます。「あー、当時の僕もこんな気持になったことがあるなぁ」と懐かしくなると同時に、主人公を応援したくもなります。

次に、主要登場人物がたくさんいないことも好感が持てます。

「月と雫のあいだ」の主要登場人物は常に5人です。男子2人に女子3人で、物語は常にこの5人を中心に進んでいきます。

それぞれの個性がはっきりとしていて、そしてそれぞれ違った悩みを抱えています。それ故に誰もが非常に魅力的なキャラクターとなっています。

物語が進むごとに彼らの思いが徐々に変化していき、高校生たちが悩みながらも成長していく様子の描写がほんとに素晴らしい。「とらドラ!」を読んだ時を思い出してしまう。

そしてに、「月と雫のあいだ」ではコメディ要素もふんだんにあります。というより、主人公の語りがほんとに面白いです。

毎話、どこかで笑わせてくれるポイントがあり、それだけ主人公に感情移入してしまう

でも、どこかシリアスな場面もあり、感情移入した分だけ心揺さぶられます。

最後に、「月と雫のあいだ」の一番の魅力はなんといっても心理描写です。主人公視点でありながら、各登場人物の気持ちが事細かく伝わってくるには舌を巻くほどです。

その中でも、主人公自身の心理描写が卓越しています。例えば、ある場面での心理描写を引用すると、

彼女を形成するすべての要素が、俺の胸の深いところをじりじりと焼き焦がして、もどかしくさせる。そんな気持ちに支配されるのが幸せでもあり、同時にすごく不安でもある。

この文章を読んだだけでこの小説を読んで見ようという気になりませんか?

恋愛中にこんなことを考えたことはなかったけれども、言われてみれば、まさに的を射た表現だと思います。

「あぁ、確かにこんな気持になっていたな」と心から共感してしまう。巧い!それにつきます。

まとめ

ラブコメはあまり好きではない人でも、この作品を読めばきっと好きになるでしょう。

最近のWeb小説では見かけないほど、よく出来た小説です。

男女問わず万人におすすめしたい、そんな作品なので、ぜひ読んでみてください。

残念ながらそんなに有名ではないので、この記事を期にもっと多くの人に知れ渡ってほしい。

 

「月と雫のあいだ」 小説家になろう

The following two tabs change content below.
XZ

XZ

ゲームとWeb小説が何よりも好き。自分の趣味を共有、共感できたらと思いブログをはじめた。

 - おすすめWeb小説